モータ音データの作成で使用するソフトウェアを紹介します。ここで紹介するソフトは全てフリーウェアです。
波形加工ソフト(必須)
音声の切り出しなど、音声の波形データに加工を加えるために必要になります。
WavePaseri
BVE2/4のアドオンデータ制作解説ページで紹介されていたソフトです。シンプルで使い方の分かりやすいソフトですが、読み込めるフォーマットに制約がある(44100kHz、16bitが上限)、やり直し(アンドゥ)が一回のみ、データを全てメモリ上に読み込むので巨大なファイルは開けない、と使いづらい点もあります。
ダウンロードはこちらから : WavePaseri
Audacity
定番の高機能な波形加工フリーソフトです。デフォルトの設定はやや使いづらいですが、キーボードショートカット設定などをカスタマイズすると使いやすくなります。
Audacityは音声の波形表示だけでなくスペクトログラム表示も可能であり、簡易的な周波数編集機能も備えています。
ダウンロードはこちらから : Audacity
SoundEngine Free
国産のフリーの波形加工ソフトです。こちらも定番ソフトであり、特にエフェクト関係が充実しています。
ダウンロードはこちらから: SoundEngine Free
WaveMaster(オプション)
波形データをFFTによりスペクトログラム表示し、さらにそのスペクトログラムに直接編集を加え、逆FFTにより波形データにその編集を反映する機能を持っています。モーター音の構成成分の分離、雑音成分の除去などに有用です。特にVVVFインバータ制御車両においてリアルなモータ音を再現したい場合にはこのソフトを使いこなす必要があります。また、モータ音のピッチ調整の際にも、モータ音の音程変化を視覚的に判断できるので便利です。
ダウンロードはこちらから: Wave Master
モータ音の編集に特化した、非公式の使い方解説についてはこちらのページをご覧ください: WaveMasterの使い方
ISSE(オプション)
ISSEとは「Interactive Source Separation Editor」の略で、ある音声を二つの音源音声に分離する機能を持つアプリケーションです。これを不要な音成分の除去に応用することができます。使い方はWaveMasterと少し似ていて、波形データをFFTによりスペクトログラム表示し、さらにそのスペクトログラムにお絵かきの要領で編集を加えていきます。描かれた図形を基に、独自のアルゴリズムにより、音源の分離が行われます。
WaveMasterと異なるのは、編集を加えた以外の領域にも独自のアルゴリズムにより変更が加わり、優れた音源分離性能を備えている点です。その代わり、融通が利かず意図した分離結果にならない場合もあり、その際にはWaveMasterなどを併用して微修正を行うことをおすすめします。
ダウンロードはこちらから: ISSE
具体的な使い方はこちらをご覧ください: ISSEの使い方
非公式のリファレンスマニュアルはこちらをご覧ください: ISSEリファレンスマニュアル
WaveSpectra(オプション)
音声波形データのスペクトラム表示と各種計測が行えるソフトです。BVE WorkshopはWaveSpectraを特徴的な音成分の周波数の正確な値を取得するのに使用しています。これを応用することで、正確なモータ音データのピッチパラメータの設定を行うことができます。
ダウンロードはこちらから: WaveSpectra
モーター音を構成する成分のピーク周波数の測定に特化した、非公式の使い方解説についてはこちらのページをご覧ください: WaveSpectraの使い方
WaveGene(オプション)
テスト音声信号発生ソフトです。ある周波数ではどのような音程で聞こえるのかを調べるのに便利です。上記2ソフトのお供として使うとよいでしょう。
ダウンロードはこちらから: WaveGene
表計算ソフト
モータ音設定テーブルを編集する際に必要になります。MicrosoftのExcelが代表的ですが、お持ちでない場合はフリーのオフィスソフトであるLibreOfficeやOpenOfficeの「Calc」を使うとよいでしょう。
ダウンロードはこちらから: LibreOffice, Apache OpenOffice
Pitch Flattener
サンプリング音源用に切り出したモーター音のピッチを一定化することに特化した拙作ツールです。
ダウンロードはこちらから: Pitch Flattener
Motornoise Audition
BVEを立ち上げる必要なしにモーター音データの視聴を可能にした拙作ツールです。
ダウンロードはこちらから: Motornoise Audition
Online Drive Train Calc
歯車噛合音周波数と列車速度を相互変換する機能や、簡易的なモーター音再現機能を持ち、モーター音データのピッチテーブルの作成を補助する拙作ツールです。ブラウザ上で動作します。
ご利用はこちらから: Online Drive Train Calc