京成3500形アドオンを参考に透過縁色黒化防止

 BVEでテクスチャに透明分部分を付加する際、透明部分と非透明部分の境界に黒い色にじみが発生することがあります。

 このようなことが起こるのは、一般にペイントソフトは圧縮率を稼ぐため、完全な透明部分を黒く塗りつぶしてしまうからです。こうして保存された画像がテクスチャとして用いられるとき、本来完全透明部分の色情報も補間のために参照されてしまうため、その結果として透過輪郭部に黒いにじみが発生してしまいます。

 透過境界付近の完全透過部分の色情報を補完してにじみを防止するツールLinearFilterToolを使えば、一般にはこの問題は解消しますが、明暗画像を合成する運転台パネル部分はおいそれと上手くはいきません。拙作のE127系は、明所時に速度計の中央部に黒い輪が発生してしまっています。

E127系BVEアドオンをBVEで表示した時の速度計部分

 そこで、同タイプの計器ながら色滲みの起こっていない京成3500形アドオンに注目してみます。調べてみると、明所用画像と暗所用画像とで微妙に透明部分の面積が異なっていることが判明しました。暗所用の画像は明所用の画像よりわずかに面積が小さくなっています。

京成3500形BVEアドオンの運転台パーツ画像の明暗比較

 これを真似して拙作にも適用してみます。

E127系BVEアドオンの運転台パーツ画像の明暗比較

 すると、明所時における黒滲みが目立たなくなりました。

E127系BVEアドオンをBVEで表示した時の速度計部分(改良後)

 中間の明るさのときの違和感がやや大きくなってしまいましたが、明所走行が多いのであれば明所時に違和感が少なくなるようにするのは悪い選択肢ではありません。